渇き
5年前、恋人が癌で死んだ。
そのとき、僕の心も死んだ、、、、
永遠に世界から色が無くなった瞬間だった。
と、、、思っていた。。
でも、君がお空からふわりと降りてきた。
「こんなとこで、何してるの?」
「時間を潰してるんだよ。僕が死ぬまでの」
「ふーん、だったら一緒に遊ばない?一緒に楽しいこと探そうよ」
それから、僕らは夜の工場見学から始まり、星空散歩したり、水族館も行ったっけ?居酒屋デートも。
わけがわからないうちに、君のペースに巻き込まれていった(笑)
気がつくと、世界はこんなにも美しかったのかと思うほど、僕の世界に色が戻ってきていた。
5年という年月がそうさせたのか、、
君が僕に魔法をかけたのか、、
そうして、僕は再び恋に落ちた。
部屋で流した映画もそっちのけで、夢中でキスしたね。
君とのキスはやっぱりフワフワとして、
脳が痺れて溶けるようだったね。
「楽しいね🎵」
って、君はいつも笑ってた。
止まってた時計の針がいつの間にか動いていた。
乾いていた砂漠のような心に、、水と種を与えられ、出た芽はすくすく育っていった。
「どんな花が咲くのかな?」
「どんな花だろうと、美しいさ」
今、砂嵐が来て、、干ばつに見舞われ、この苗が弱っている。
枯らせたくないな。。。
もう砂漠は嫌だよ。。
僕の涙で水をあげても、しょっぱいから。
君じゃないと。。
早くキスの雨を降らせてよ。。
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